日本史上、日本一有名な山、比叡山から、日本一の高層ビルを望む

今週のお題「私の日本一」

 

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 鎌倉時代、親鸞聖人の師僧で『愚管抄』を著した第19代天台座主 尋禅(慈鎮和尚)は、

 

「世の中に 山てふ山は 多かれど 山とは比叡の み山をぞいう」

と詠まれました。

 

 平安時代に山城の地に都がおかれ平安京となり、その鬼門の方角にそびえる比叡山延暦寺が鎮護国家の大道場として延暦寺が建立されて以来、我が国では「山」という名詞は、比叡山の代名詞だったんです。

  江戸時代になり、文化の中心が関東に移ってしまい、元禄あたりから、「山」と言えば、完全に富士山に取って代わられましたけどね。(^-^; 

  

 しかしそれまでの間、日本一の山は比叡山だった訳です。

 例えば「やま法師」という言葉は、比叡山を意味する「やま」と、僧侶を意味す方る「法師」が合わさったもので、「やま法師」と言えば、比叡山延暦寺のお坊さんのことのみを指す言葉なのです。

 ですので京都と滋賀に古くから住む人々は、今でも比叡山のことを「おやま」と呼びます。

 

 写真は、比叡山上から見渡した京都、大阪市街です。画面右には「大阪WTCビル」を、左端には日本一のビル「阿倍野ハルカス」を望むことができます。